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HSP書籍「敏感にもほどがある」「繊細さんの本」と社交不安障害の本2冊のレビュー&感想【Kindle Unlimited⑨】

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ハイリー・センシティブ・パーソン(HSP)の書籍2冊と、社交不安症の書籍を二冊読みました。

 

HSPは共感できる部分があるものの、両方とも当事者ではありませんが、「認知の歪み」を直してより生きやすくするために学べる部分も多くありました。

 

非当事者の視点からレビューします。いずれもAmazon Kindle Unlimitedの読み放題対象でした。

 

HSPとは?

 

ハイリー・センシティブ・パーソン(HSP)とは、先天的に様々な刺激への感度が高い人達のことです。

 

HSPの人達は普通の人達よりも感受性が高く敏感な分、同じ環境にいても常に刺激にさらされているので疲れやすく、危険察知能力にも優れているので先回りして必要以上に仕事を抱えてしまったり、機微を読み取り過ぎたり周囲の人のネガティブオーラに巻き添えを喰らったり、様々な「生きづらさ」を感じています。

 

ハイリー・センシティブ・パーソン(英: Highly sensitive person, HSP)とは、生得的な特性として、高度な感覚処理感受性(あるいは、カール・ユングの造語で言えば生得的感受性)を持つ人のこと。共通して見られる特徴として、大きな音、眩しい光・蛍光灯、強い匂いのような刺激に対して敏感であることが挙げられる。HSPはしばしば、豊かで複雑な内的生活を送っているという自覚をもっている。物事に対して容易に驚き、短い時間にたくさんのことを成し遂げるよう要求されると混乱するという性質を持つ。エレイン・N・アーロンや他の研究者によると、HSPは人口の約五分の一を占めるという(男女によって偏りは見られない)。HSPは感覚データを通常よりはるかに深く、かつ徹底的に処理しているが、それは神経システムにおける生物学的な差異によるものだという 。
 

 

高橋 敦 (著)   敏感にもほどがある

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実体験記という意味では興味深い。

HSP(敏感すぎる人)―5人に1人がもつ「高感覚気質」だった。
自身がHSPである著者が、自分の日常をわかりやすい4コマまんがと、
イラスト(本人作)で紹介。
「この本で、「自分と似たようなやつがいるな」と、心の重荷を少しでも軽くして
もらえばうれしいです」-著者。
内容紹介

 Amazonで☆4.4/5と高評価だったのでダウンロードしてみました。

 

それだけ共感する人が多かったのだと思いますが、『「HSP」とはこんな人達だよ』という入門エッセイ集、といった感じでした。

 

本は4コママンガと文章によるエッセイが1エピソードを構成し、様々なHSPならではのエピソードを紹介しています。

 

前半は主に「HSPさんあるある」のエッセイ集ですが、後半はHSPの問題への対処法がメインです。

 

特に参考になったのは「バンパイアにおそわれやすい」という項目です。

 

バンパイア、とは吸血鬼のことで、「エナジーバンパイア」は、エネルギーを吸い取るバンパイアのことで、彼らはHSPさんの思考を混乱させたり、自尊心を傷つけたり、罪悪感を植え付けることでエネルギーを吸い取り、服従させ、言いなりにさせます

 

本書ではそのバンパイアの手口を解説し、対処法も紹介しています。

 

 また自分と他者の境界が曖昧というのは発達障害にも見られる傾向だと思いました。

 

 

本書の特色はなんといっても「実際の」HSPたちが描かれている点だと思います。

 

Wikipediaや表層的な知識だけではHSPというと、敏感になんでも過剰反応して勝手にめそめそと内向的に悩んでいる人、というイメージかもしれませんが、実際のHSPさんたちは過去を乗り越える逞しさを持った人達のように思います。

 

書籍の帯に「人類絶滅の危機から救う?」」と書いていますが、こういう少数派が淘汰されずに一定数は存続され続けるゆとりの設計が、今の社会には効率化と同時に求められているように思います。

 

 

武田友紀 (著)「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる  「繊細さん」の本

Amazon.co.jp

ささいなことが気になって疲れる人へ――

自分もHSPである専門カウンセラーだからこそ教えられる「超・実践テクニック集」!


◎まわりに機嫌悪い人がいるだけで緊張する

◎相手が気を悪くすると思うと断れない

◎細かいところまで気づいてしまい、仕事に時間がかかる

◎疲れやすく、ストレスが体調に出やすい

⇒そんな「繊細さん」(HSP)たちから、「人間関係も仕事もラクになった!」と大評判


予約殺到の「HSP(とても敏感な人)専門カウンセラー」による初めての本です!

「内容紹介」から一部抜粋

HSPじゃなくても参考になる

 

まずもって著者自身がHSPなので、言葉の一つ一つがとても優しさに包まれていて読んでいてストレスを感じず、むしろ癒されます。

 

HSPは通常、「敏感過ぎる人」と訳されますが、本書では「繊細さん」という呼称を用いています。

 

記述はテキストがメインですが、柔らかく優しい平易な言葉で書かれているので スラスラ読めます。

 

また、著者はカウンセラーなだけあって、とにかく対処法がメインに記述されているのでとても参考になります。 

 

「対処法」というとどうしても「自分の悪いところを治す」、HSPなら「感受性を抑える」「ストレスに耐える」という方法に頼りがちですが、 著者は「HSPの繊細な感性を大切にしたままラクに生きる方法」を説いています。下記はそれらのごくごく一部です。

 

  • 「キライ」は大切なセンサー。人を嫌えるようになろう。
  • 相手の気持ちを邪推しない。特に自分が負い目を感じるからといって勝手に自分のせいだと思い込まない
  • 相手と自分の間に適切な境界線を引いて適切な距離感を保ち、自分のペースを守る。
  • 危険察知センサーを働かせて先回りせず、見守る。頼られて初めて助ける
  • 自分を肯定し、常に自分の味方でいること
  • マイル-ルを設定して際限のない脳内シミュレーションや葛藤、不要な自責の時間を減らす

 HSPでなくても「なるほど」と思うものがたくさんありました。

 

清水栄司 (著) 自分で治す「社交不安症」

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社交不安障害(しゃこうふあんしょうがい、英: Social Anxiety Disorder: SAD)強い不安を感じるために、社交状況を避けたり我慢することで生活に重大な支障を来したり、苦痛を感じるという精神障害です。

 

日本よりも欧米の方が社交不安を持っていると生きていけない社会なので患者率は高いそうです。

 

日本は変人やオタク、引きこもり、コミュ障にアスペと言った言葉に侮蔑のニュアンスは含むものの、欧米と比べたら内向的な人に対してだいぶ寛容な社会だと思います。

 

本書は社交不安症の解説や自己診断テストに始まり、12ステップに渡る社交不安症克服のためのカウンセリングと認知行動療法トレーニングを解説しています。

 

各ステップはお医者さんと患者との対話形式で説明されるのでわかりやすく、ワークシートも付いているので主体的に取り組めます。

 

ステップ8までは主に現在の自分の視点で、認知がネガティブなものに偏っていることを自覚させ、客観的で中立的な視点があることを実験や文書化により行います。

 

そしてステップ9以降は社交不安症の人以外にも役立つ内容だと思います。

 

ステップ9では過去のトラウマ経験の書き直しを行います。

 

ステップ10と11ではネガティブに偏っている考え方の癖の書き直しを行い、定着させます。

 

認知行動療法にがぜん興味が湧きました。

 

さらに、認知行動療法のあとは、良いコミュニケーションの実例の一つとしてアサーティブコミュニケーションを、問題解決方法としてRIBEYEを紹介、解説しています。

 

山口健太(著) 薬に頼らず、今日から出来る!会食恐怖症改善トレーニング

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認知行動療法について書かれていることを期待してダウンロードしましたが、認知行動療法のステップワイズな方法などはほとんど記されていなかったと思います。

 

収穫の一つは、自分を大切な人のように扱ってみる、という項目です。他人には絶対に向けないであろう酷い言葉の数々を自分に向けては平気で考えたり思ったりしているわけです。

 

 

他にも実験をしているんだという開き直り?思考から呼吸法から生活習慣までトータルで症状緩和、克服の方法を解説しています。

 

 アンリミテッドだから!普段読まない本も気軽に読みます✌ 

 

 

  

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