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国が変われば、というやつかは知らんが、ドイツの政治家のポスターはまるで俳優のポスターである。
きっと実物はピンク色の肌なのに、フォトショップで肌は精悍な浅黒い、日焼けした肌に仕上げ、真っ白な歯を出して微笑み、青色の目をエメラルドやサファイヤのように青々と強調する。
そして大概アップである。
あの、おじさん禿げてますよー、って人でも(ドイツ人男性にとってハゲは大した問題ではない)、ドヤ顔のキメ顔で俳優のように微笑む。
考えても見れば日本の政治家のポスターはなぜあんなにもダサいのであろうか。
政治家のポスターはダサくしましょう、という法律でもあるのかと思うほど皆ダサい。ダサさが真面目さと混同し、誠実な印象を与えようというものか。
必殺、猫だまし!
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全員、ではないけれど、私の住んでいる地域のドイツ人は青い目率が高いように思う。
もうみんな青い目だから、何の希少価値も無いし、見慣れて、というか見飽きてしまった感があるくらい。
どこかの映画、確かフランス映画で、「私、青い目に弱いの」という台詞があったが、「ドイツこーい」と教えてあげたいくらい。
アメリカの映画、ハリウッドでも絶世の美女をブルーアイに設定することは(特に昔は)多いし、そもそもストーリー事態、青い目に秘められた不思議な神秘の力、というものがなんと多いことか。
SAYURIに留まらず、探せば、というか探さなくてもいっぱいあるよ。
妹氏が観たとかいう、ハリウッド制作のイエス・キリストの生涯を描いた映画では何故かイエスがブルーアイらしい。
ブルーアイの神秘はともかく、かたやアメリカ人のブラウン・アイ信仰も謎だった。
ブルーアイはバービー人形で、本当に恋人にしたいのはキュートで優しいブラウン・アイ(&ブロンド)だと。
黄金ルールで成功を掴んだブリトニーを見よ。
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うちのシェフ(上司)は、お世辞にもハンサムとは言える造形をしていないが、彼お気に入りの写真が最初謎で仕方なかった。
もう少しよく撮れてる写真もあるだろうに、というわけである。最近わかったのは、あの写真は青い目がより青く見える(かそのように加工した)から好きなのだろう、と。
私の周りに多いドイツ人は、青い目に暗めのブロンドである。
プラチナもいるけど、ごく少数でたいていはブリーチと見た。
プラチナブロンドは大体まつげも眉毛もプラチナ。
ブロンドの国なので、アメピンは、日本は黒だけだけどこっちには金色バージョンもある!
確かにブロンドに黒ピンは目立つからね。
ロシア文学に出てくる美女は、銀髪とか、ブリュレットに黒々とした大きな眼、だった(昔は。今も?)。
日本人のイメージするロシア美女は大方プラチナブロンドに青い目だから。
「そこのブロンドさん」とパリで呼べばブリーチ加工のブロンドが一人振り向くだろうが、モスクワで呼べばゾロっと大勢振り向くものらしい。
青い目に飽きると黒い目が美人のスタンダードになるとか、ないものねだりか。
そういえばアンナ・カレーリーナは黒い瞳にブリュネット。
ドイツ住んで半年。
初対面の人が青い目で思うことは、「あ、またか。」終わり。