作家・百田尚樹のデビュー作にして累計350万部を超える大ヒット作を須本壮一による漫画『永遠の0』を原作者の百田尚樹さんのツイートを交えながらレポートします。
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原作と映画・テレビドラマの「永遠の0」
原作は作家・構成作家の百田尚樹のデビュー作にして文庫本300万部を売り上げた、日本の文学・出版業界の歴史的な作品の一つの「永遠の0」。
2006年に太田出版から初版が出版され、2009年には講談社文庫から文庫本化されました。
本作品は百田尚樹さんが50歳を目前にした49歳の時に執筆された作品です。
『永遠の0』は9年前に書いた。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2015年2月27日
本が出版される1ヵ月前に親父が亡くなった。末期ガンで意識もなく、僕が本を書いたこともわからなかった。
親父は兵隊として戦争に行った。だからというわけじゃないが、『永遠の0』を読んでほしかった。
できたら、映画も見せてやりたかったなあ…。
出版までの道のりは決して平坦なものではなかったようです。
6年前、50歳を機に『永遠の0』を書いた。文芸出版社に相手にされず、古い友人がいたサブカルチャーがメインの大田出版で出してもらった。書評家は誰も読んでくれず、新聞や雑誌にもまったく紹介されなかった。ただ、児玉清さんだけが絶賛してくれた。児玉さんへの恩は一生忘れない。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2012年6月12日
後で聞いたのですが、岡さんは出版を決める前、尊敬するユニ・エージェンシー社長(当時)のMさんに原稿を読んでもらったそうです。Mさんは出版会の大ベテランの方ですが、実は元特攻隊員の方だったのです。『永遠の0』が特攻をテーマにした作品だけに、慎重になり、Mさんのご意見を伺ったのです。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2012年6月21日
原稿を読んでくれたMさんは、岡さんに向かって「これは世に出すべき作品」と強く背中を押してくれたということです。尊敬するMさんの言葉を受けて、岡さんは出版を決意しました。Mさんと岡さんがいなければ、『永遠の0』はこの世に出なかったかもしれません。人の世の不思議を思います。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2012年6月21日
『永遠の0』の編集者の岡さん(現社長)が高名な書評家何人かに「読んでもらえませんか」とお願いしてくれたが、「そんなもん読んでる時間がない」と断られたり、「つまらなかったから書評しない」と散々だった。それだけに、一生懸命に紹介してくれた児玉清さんには、いくら感謝してもしたりない!
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2012年6月12日
児玉清さんは機会があるごとに、さまざまなところで『永遠の0』を熱く語ってくれた。今でも思い出すと涙が出る。今日、『永遠の0』が100万部売れ、大きな企画で映画化されるようになったのも、児玉さんのお陰と思っている。児玉清さん、本当にありがとうございました。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2012年6月12日
この作品は英語翻訳もされていて、アメリカでも出版されました。
『永遠の0』がアメリカで翻訳出版されることが決まって、心から嬉しく思う。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2013年10月15日
神風特攻で亡くなった男たちは、狂った狂信者ではないということを、多くのアメリカ人に知ってもらいたい。彼らはどれほど国と家族を想い、どれほどの苦悩を抱えて逝ったのかということを、世界の人々に知ってもらいたい。
漫画・永遠の0のあらすじ(ネタバレなし)
英語版"The Eternal Zero"の紹介文と交えてあらすじを紹介します。
日本語は必ずしも英文の直訳とは限りません。
Your grandfather was a coward.
「あなた方の祖父は臆病者でした。」
That is the angry recollection with which a former Zero fighter pilot greets two Japanese siblings who, typically, despite being educated, know next to nothing about a defining war in the Pacific that took place within living memory.
元ゼロ戦パイロットは怒りの記憶を語った。
聞き手の二人の典型的な日本人姉弟達は教育を受けながら太平洋戦争での生きた記憶の証言を何ら知らない。
The testimony rattles and confuses aspiring lawyer Kentaro and newly minted journalist Keiko since virtually the only fact they’ve grown up hearing about Kyuzo Miyabe is that he died a kamikaze.
元ゼロ戦パイロットの証言は二人を動揺させた。
姉の慶子は駆け出しのライター・ジャーナリストで弟の健太郎は司法浪人生という名の実質ニートである。
彼らは祖母の死後の七回忌に祖父から彼らの生物学的な祖父は宮部久蔵という、神風特攻で戦死したゼロ戦パイロットだったと知らされた。
When the young pair digs deeper into the man’s past, other surviving comrades only seem to confirm the verdict, but its very import begins to shift in surprising ways.
若い二人の姉弟、特にニートの健太郎が宮部久蔵の戦友に会って証言を聞き宮部久蔵の過去を掘り下げていくと、驚きの事実が明らかになっていく。
In addition to providing a window into the experiences of the losing side’s flyboys and a frank look at contemporary Japan’s amnesia regarding the war, this novel also undertakes a blistering critique of the folly and inhumanity of the Imperial Navy and Army and a nuanced exploration of the differences between kamikaze pilots and today’s suicide bombers.
敗戦国の戦闘機パイロットの経験した戦争を現代の戦争の記憶を無くした日本人の視点から描くこの作品は、帝国海軍と軍隊の愚かさと非道さに痛烈な批評をしている。
また、神風特攻隊と今日の自爆テロリストとの違いを明らかにしていく。
At its core, however, it is a mystery of sorts about a long-dead man’s actions and intentions and a reconfiguration of the meaning of wartime loyalty and sacrifice.
物語の本筋は遠い昔に亡くなった宮部久蔵という男の謎と戦中の忠誠心や自己犠牲はとはいかなるものだったのかを問うている作品である。
健太郎と慶子みたいに、先の世界大戦について何も知らないし考えた事も無いという人は多いと思います。
両祖父ともに戦争を経験しましたが、お恥ずかしながら私も最近までその一人でした。
私の本がきっかけになっていたなら、嬉しいですね。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2014年5月11日
RT @hana8hanako 祖父の軍歴知りたい…厚労省に「軍人履歴原表」開示請求3割増「永遠の0」影響 - MSN産経ニュース http://t.co/abNmBVPR02 …百田さんの影響力すごいですね!(^o^)
私は『永遠の0』で特攻を断固否定した。多くの特攻隊員に慕われていると言われている大西瀧治郎中将さえ批判した。それなのに一部の粘着する連中から「百田尚樹は特攻を賛美して肯定する軍国主義者とだ」と執拗に非難される。多くは本を読んでない人だが、中には読んだと言う者もいるから唖然とする。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2014年8月23日
映画版・永遠の0
百田尚樹さんは当初は映像化を断り続けていたみたいです。
『永遠の0』の映画化ドラマ化の話はこれまで何度もいただいた。でもプロットやシナリオに納得出来ず、お断りさせていただいてきた。多分、この小説は映画になることはないだろうと思っていた。しかし今回、山崎監督の素晴らしいシナリオを拝見し、これなら安心してお任せ出来ると、映画化を了承した。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2012年6月12日
映画『永遠の0』の軍事監修を担当されている神立尚紀氏は、帝国海軍についての知識はおそらく日本一かもしれない。零戦に関しては間違いなく日本一だと確信している。彼の著者、『零戦 最後の証言』『祖父たちの零戦』は名著です。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) June 10, 2012
山崎貴を監督として「永遠の0」は映画化され、2013年に公開されると観客動員数は700万人、興行収入87億円を超える大ヒット作となりました。
主演の岡田准一さんはこの作品の演技で第38回日本アカデミー賞主演男優賞を受賞し、俳優としての地位を不動のものにしました。
映像化には乗り気でなかった百田尚樹を快諾させ、ヒット作を作り上げた山崎監督恐るべし。
映画も小説も、戦争を知らないで忘れかけている今の時代に求められて生まれて来た気がします。
『永遠の0』は過去4回、映像化の話があった。いずれも脚本に納得できなくて、お断りさせていただいた。こうなれば僕が脚本を書くかと試みたが、二時間ちょっとでまとめるのは無理と、挫折した(^_^;)
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2015年3月5日
山崎監督の脚本を見たときは、あまりの見事さに驚いた。即、映像化を許可した。
映画『永遠の0』の試写を四回観た。とんでもない傑作映画だが、あらためて確認したのは、脚本の素晴らしさだ。緩急のリズムが抜群で、全体の流れは完璧と言えるほどの見事さ!こんなシナリオ、原作者でも書けない。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2013年9月2日
テレビドラマ版・永遠の0
また2015年にはテレビ東京開局50周年記念ドラマとして向井理主演でテレビドラマ化もされました。
こちらはより原作に忠実なようです。
テレビ東京のドラマ『永遠の0』第一夜を観た。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) February 11, 2015
山崎監督の映画版は大傑作であることを踏まえた上で言うが、ドラマは原作をなぞって丁寧に作られたものだった。
ただ、冒頭に使われた特攻機の実写映像(アメリカ軍撮影)は、胸が締め付けられて見ていられなかった。
テレビ東京の『永遠のゼロ』(2月11・14・15日放映)には、2時間半の映画では描かれなかったシーンがふんだんにある。映画とは違った宮部久蔵が見られる。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2015年2月10日
新聞記者の高山も出る。
『永遠の0』で高山という大手新聞社の記者が登場する。何人かの読者に、「こんな新聞記者いるわけがない。リアリティがない!」と批判されたが、いるんだよ!いくらでも。本当にいくらでもいる。某大手新聞社社には文化部にも社会部にも政治部にもゴロゴロいる。もちろん編集委員にもいる。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2013年8月23日
映画『永遠の0』は最高の映画だったが、テレビ東京のドラマ『永遠の0』も、それに劣らぬ傑作だと思う。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) February 10, 2015
先日、テレビ東京から送られてきた第一夜(2月11日放送)のプレビュー版のDVDを観て、泣いてしまった。
「 ニュース0」の元特攻隊員の方お話
2013年12月20日、映画公開前日に放映された報道番組「ニュースzero」の中の「ゼロカルチャー」というコーナーで、映画で主演を務められた岡田准一さんが元ゼロ戦パイロットの方と一緒に特攻隊の中心地だった鹿児島県鹿屋市を訪問するという企画がありました。
同行したのは元特攻隊員の柳井和臣さん(91)。
柳井さんは慶應義塾大学に在学中に徴兵され、1943年に海軍に入隊し、鹿屋基地に送られました。
戦況の悪化に伴い、1945年5月からは体当たり攻撃する攻撃法が増加し、鹿屋基地からは908人の特攻隊員が帰らぬ人となりました。
「永遠の0」の主人公の宮部久蔵が最後に飛び立ったのもここ鹿屋基地です。
柳井さんは米軍が見当たらず帰還しましたが、死んでも後悔は無いという気持ちで飛び立って行ったそうです。
鹿屋基地に隣接する資料館の遺影や遺品が展示されている部屋に入室する際に柳井さんと岡田さんが一礼されていたのが印象的でした。
学徒動員の同期の写真を見つめ、非常に親しかった吉田さんの写真を見つけると70年ぶりの再会ということもあり、恋の話やおはぎを腹いっぱい食べられたら死んでもいい、と語り合っていたことなどを話されました。
岡田准一さんの、展示されている遺影の数々を眺めながら、「みんな色んなものを抱えて生きているから大人びている、というか男の顔をしているけどよく見たら若いというか幼い。あどけないところもあるというか、若いんだよなぁ。」と言う言葉に、今年靖国神社の就遊館で感じた気持ちを思い出しました。
当時死を覚悟した柳井さんは遺書を残さず、代わりにアルバムを作りました。
そのアルバムには、
お父さん、お母さん、では出発します。笑って死にます。不幸者でしたがお許し下さい。先に行きお待ちしています。
此のアルバムを差し上げます。時々、想ひ出して下さい。
呉々(くれぐれ)も御身体をお大切に!
と記されていました。
永遠の0に描かれた人達に重なりました。
映画版「 永遠の0」を観た元特攻隊員の反応
永遠の0は元特攻隊員の人たちの目にどのように映ったのでしょうか。
『永遠の0』を出版してから、「零戦の会」の会長、神立尚紀氏と知己を得、多くの元搭乗員の方とお会いしました。実は零戦の元搭乗員の方と会うのは初めてで、非常に緊張し、かつ怖くもありました。というのは、「こんなデタラメを書いて!」と非難されたらどうしよう、という不安があったからです。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2012年6月21
宮部久蔵は私が頭の中でこしらえた人物だが、『永遠の0』を読んでいただいた多くの元零戦搭乗員の方たちに、「宮部さんのような搭乗員はたくさんいらっしゃいました」という言葉をいただいた。これほど嬉しい言葉はなかった。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2013年6月16日
『永遠の0』を出版して嬉しかったことは、元零戦搭乗員の方たちから「宮部のような男はたしかにいました」という言葉を貰ったことだ。真珠湾攻撃からの歴戦搭乗員の原田要さんは『永遠の0』に夥しい付箋をつけられ、宮部のモデルとおぼしき人物の名を何人もメモされていた。それを見て胸が詰まった。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2012年6月24日
歴戦の零戦搭乗員、笠井智一さんはフィリピンで幾度となく特攻機の護衛任務につき、何機も特攻機が敵艦に体当たりするのを見てこられた。その笠井さんが映画「永遠の0」の試写を観て、「真に迫った」とおっしゃった。そして「何度も涙が出た」とおっしゃった。私はそれを聞いて胸が一杯になった。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2013年8月22日
『永遠の0』を書いた後、多く歴戦の零戦搭乗員の方にお会いした。原田要さん、本田稔さん、笠井智一さん、土方敏夫さん、などなど・・・、本当に嬉しいことに、「よく書いて下さった。宮部さんのような方は沢山いました。ありがとう」という素晴らしいお言葉をいただいた。本当に心から嬉しかった!
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2012年11月15日
「宮部久蔵のような人物はたくさんいた」というのは、就遊館の展示や、戦争を生き抜いた元兵士の証言からもその通りだと思います。
映画「風立ちぬ」でゼロ戦の開発者・堀越二郎がモチーフの作品を手掛けるなど、自身も零戦に関係のある映画を発表したアニメ映画監督の巨匠、宮崎駿は百田尚樹の永遠の0を美化しているとかフィクションだと痛烈に批判していました。
彼はそもそもミリオタで、多少の嫉妬心もあるのかもしれませんが。宮崎駿も終戦時点で4歳ですから、当時の記憶に基づいて批判している訳ではないでしょう。
宮崎駿監督が『永遠の0』を批判したという記事がネットに載って、Twitterの中のアンチ百田たちがおおはしゃぎ。リツィートの嵐。そこまで嬉しいか(^-^;
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) September 25, 2013
漫画は原作に忠実?
私は 原作を読んでいないので 詳しく比べることはできませんが、それでも Wikipedia の記事を読む限り、一部省略されたところや(慶子がプロポーズされるなど)、マンガオリジナルの創作ヒロイン(四国の可愛い大学生)なども登場します。
それでも宮部久蔵の生涯を描くという大筋は原作と違わないと言っていいでしょう。
感想(微ネタバレ有り)
戦争を生き抜いた等身大の日本人像に涙
羽田から福岡行きの飛行機の隣が江夏豊氏!
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2018年9月4日
何を隠そう、少年時代の私は江夏投手の熱狂的ファン!
少しだけお話しさせてもらったが、感激の数分!
しかも「永遠の0」は本もドラマも最高でした、と言われ、気絶するほど感動!
超・話題作、大ヒット作でも私は今日の今日まで永遠のゼロの小説も映画もドラマも見ないで生きてきました( ;∀;)。
映画がヒットしたのは渡独後だったんです、在外邦人の悲運よ。
しかし今年、靖国神社に参拝し、就遊館にも行ったことから興味を持ち始め、Kindle Unlimitedで読み放題対象だったので試しに読んでみました。
もう読み始めたら止まらなくて夢中になってページをめくり、あっという間に5冊をダウンロードして読破してました。
漫画化&電子書籍&Kindle Unlimited ばんざい&どうもありがとう。
百田尚樹といえばテレビやTwitter、虎ノ門ニュースなんかでも「よく喋る大阪のおもろいおっさん」程度の認識だったのですが、こんな作品も書けるんですね。
「え?百田尚樹って小説家じゃないの?」という方へ↓。
重大宣言!!! 今日からtwitterでアホなツイートは封印する! 『永遠の0』の映画スタッフが命懸けで映画を撮ってくれているのに、原作者がその映画のイメージをぶち壊すようなツイートはできない。ここまで築き上げた「百田エロバカ」のイメージは簡単には覆せないだろうが、努力する!
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2012年6月11日
僕の友人たちは、『永遠の0』で感動した人を見ると、「その感動を大切にしたかったら、絶対に作者に会ったらあかんでえ」と言ってるらしい。ええ加減にせいよ!
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2013年7月16日
ちなみに『永遠の0』を書き始めたのは2005年の夏。家族が嫁の実家に里帰りして、家の中でパンツ一丁でキンタマぼりぼり掻きながら書いた。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2013年7月16日
後半にかけて伏線を回収していく構成の上手さは素直にすごいなぁ、と思いました。
流石構成作家。
よくTwitterで「ワシは天才かもしれん!」とツイートしてらっしゃるけど本当にそんな感じ。
これがデビュー作、というのもすごい。
漫画化の安彦良和氏もアニメーターとして働いてから漫画家デビューしてらしたけど、やっぱ下積み(?)が長い人はデビュー作から鮮烈なんだなぁと思いました。
朝日新聞の天敵とも言われる、機会があれば朝日新聞の批判をしている印象の百田尚樹さんですが、「永遠の0」朝日新聞の社長も認める作品だそうです(笑)。
今夜、囲碁の井山名人の名人就寝位式に出席。控え室で朝日新聞の木村社長と初めてお会いした。何と、木村社長は「百田さんの『永遠の0』は何年も前に拝読しています。素晴らしい作品です。これまで何人にも勧めてきました」とおっしゃった。実に驚いた。私も素直に、ありがとうございます、と言った。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2013年12月6日
木村社長との会話の内容は明かせないが、一つだけ。映画「永遠の0」が中国、韓国に「戦争肯定、戦争賛美の映画」と非難されているという話になったとき、木村社長は「とんでもないことだ。どう観たらそう見えるのか!」と怒りをあらわにした。ちなみに木村社長は原作本の大ファンである。
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) January 24, 2014
高山という左翼の新聞記者が、「特攻隊員はテロリスト」という持論を元特攻隊員の方にも展開していましたが、おそらく朝日新聞や東京新聞がモデルだろうと思います。
彼の持論を気持ちよく論破しているのが小説・漫画・テレビドラマなので違いがわからない人は是非ともどれかおひとつ好きなのをご覧ください。
映画版にはこの記者高山は丸ごと存在がいないようです。
とかく戦後の左翼教師や左翼新聞社や活動家による反戦教育は、「国民は洗脳されていたから死ぬのが怖くなかった」と言っては愛国心を否定し続けます。
しかし、元兵士の証言や遺言書の行間から見えるのは、彼らは洗脳されていて戦争に向かったというよりも、家族や日本に暮らす人々のために戦ったのだということです。
戦争の真っ只中に与謝野晶子が「君死に給うこと勿れ」と詠み、晶子は批判されました。
先人たちの尊い犠牲の上に今日の日本の平和が成り立っていることを決して忘れず、感謝し、二度と戦争を起こさない・巻き込まれないようにするのが大事だと思いました。
戦争中の記憶といえば、東京大学・東京都立大の渡邉教授のグループが白黒写真をカラー化して「記憶の解凍」というプロジェクトを進めていらっしゃいます。
日本は全国まんべんなく米軍の空襲で焼かれましたが、沖縄県では日本唯一の地上戦がありました。
沖縄の平和祈念公園に行ってきましたが、その戦いは想像を絶するものです。
上記のまとめに関しても、米軍が沖縄を焼き払い、我が物顔で侵入しています。
正直言って、現代に暮らす感覚ー平和ボケ、というのかもしれませんーからするとまるで理解不能ですが、「これが戦争なんだな」という気持ちになります。
宮部久蔵は日本に家族に会うために「生きて帰る」という「臆病者」でした。
そのくせ撃墜した飛行機から降りるパラシュートを爆撃したりもします。
「今、ここで負けたら日本にいる家族が殺される」そう思いながら戦う人達を後世がぬくぬくと平和で飽食の環境にいながら人殺しだのテロリストだのと裁いていいものなのでしょうか。
私はまだまだ勉強し始めたばかりですが、この作品に出会えて良かったな、と思います。
原作を読みたいのですが、百田尚樹さんは書店を守るために電子書籍は販売しない主義なので、海外からは気軽に原作を読めないのが残念です。
次に帰国した時に本屋で買って虎ノ門ニュースの観覧に行ってサインもらおうかな(⌒∇⌒)。
アンリミテッドだから!普段読まない本も気軽に読めます✌
良い本に出会えたことに感謝です!