フェミニストやジェンダー界隈から批判されています👆。
正月早々、強烈なビジュアル
他の人と同様、私も初めてこのポスターを見たときは意味が分からず、不快感を感じました。
だってどう見ても罰ゲームじゃないですか。
脳裏に浮かんだのは、子供の頃に見た平成前期のバラエティ番組によく出てくるお笑い芸人にイジられる美人芸能人でした。ダウンタウンと篠原涼子、とんねるずと松嶋菜々子、ナイナイの雛形あきこみたいな。
2016年の樹木希林さんや、木村拓哉さんの広告もキャッチコピーの「わたしは、私。」は素敵です。
YouTube動画を見てみた。
Twitterで誰かがリンクを共有してくれていたので動画を見てみました。
動画の内容は写真の痛めつけられてるような馬鹿にされているような印象とは180度真逆のものでした。
女優の安藤サクラさんが、イジられるどころか不敵な笑みを浮かべて挑発的に、力強く⇓のメッセージを伝えます。
https://www.sogo-seibu.jp/watashiwa-watashi/
クリームでできたパイは善意にコーティングされた「女性だから可哀想」「女性だから期待、もてはやそう」という社会の鬱陶しさを表していると考えると、アラサー女性としてビジュアル的にも理解はしました。
どんなに甘いクリームも、ケーキじゃなくてパイ投げでもらうのは嬉しくともなんともないし、それどころか、
リケジョとかうるさいわ、パイでも喰らっとけ!
って話じゃないですか?
「被害者女性」「もてはやされる女性」としてではなく「私」として生きたい
時代の中心に、男も女もない。
善意にコーティングされた「女だから」っていうレッテル貼りを否定して、女よりも人間として私を生きたい、っていう内容の広告だと思いました。
美輪明宏さんも、「女性としてどう生きるか」をなんて悩まずに「人間としてどう生きるか」を考えなさい、とおっしゃっていましたが、まさにそんな感じだと思います。
わたしは、私。
カッコいいし、共感しかありません。
昭和の時代はみんな可愛いお嫁さんになれたけど、キャリアアップを望む女性には大いに不満な環境だったとは思うし、「課長島耕作」とか見ても(←参考文献がおかしい)「昭和の女性は大変だな〜」とも思います。
一方で、教育の全てを平成中後期に受けたアラサー世代以下の女性なら、小学校の社会科で男女雇用機会均等法をという呪文文で習ったし、中学校では男女混合名簿(保健体育も別れるし明らかに生物学的に違うのにね)、高校のライフプランの授業では、寿退職や早すぎる妊娠を設定すると教師からは指導が入るくらい、ほぼ強制的に男女平等を教え込まれましたわ。
大学では教授にはセクハラとパワハラしないように丁重に扱われたし、まぁ表面上は、男女平等の世界で生きてきたわけです。
小保方晴子さんみたいに「女性だから」過剰に持ち上げてちやほやともてはやしたり、一部のクソジジイがセクハラしたからって男性全員がセクハラ加害者かのような過剰な反応や叩き報道は何をもたらしたでしょうか。
男女の分断で女性の機会の損失では?
ウォール街、 #MeToo 時代の新ルール-とにかく女性を避けよ https://t.co/6pniKqYRNC pic.twitter.com/lpPQNCUjcC
— ブルームバーグニュース日本語版 (@BloombergJapan) January 27, 2019
私達が必要なのは、自立した、カッコいい女性達、ロールモデルになる女性像であって、マスコミのトイプードルでは無いし、男性を敵と見なして叩く人じゃない。
ロールモデルから知りたいのは何もキラキラキャリアやファッションじゃなくて、時短術だったり処世術だったり仕事へのコミットだったり、物凄く地に足の着いた内容だったりする。
メディアの謳う女性の活躍とか虐げられた女性像にはうんざりしているのが本音です。
広告のコンセプトは良くても写真はちょっと
写真のビジュアル的にはそごうの広告はパイ投げじゃなくて日清のCM風にモノクロで強風とか水とかで表現する程度が良かったとは思います。
時計じかけのオレンジもだけど、無理な人には永遠に無理な感じですし。
少なくとも写真見ただけで広告の意図を汲むのはエスパーでもない限り無理でしょう。
炎上商法なら当たりですが。そうでないなら難解すぎると思います。
洋服やコート類は大丸で買うことが多かったですが、今度はそごうも覗いてみようと思います。
そろそろルミネは卒業かな。
追記:パイ投げは強○の隠喩だ、という言いがかり
そごうの広告を批判している人の中には、「『クリームパイ』の隠喩は性的な意味だからそごうの広告は女性を陵辱している!」なんてトンデモ批判をしている人がいるみたいです。
はっきり言って、洋者エロ動画の見過ぎです(笑)。
英語歴も海外歴も長いですけどそんな発想は全くありませんでした。
というか、英語で画像検索をするといくらでも若い女性や少女がパイを男性から楽しそうにぶつけられる写真が出てきます。
パイ投げのパイは英語では単にパイまたはコメディパイと言います。英語のWikipediaにもパイ投げの歴史背景意味の記述がありますが、隠語云々という記述は見当たりません。https://t.co/cDwgN3HDbg勝手にクリームパイの隠語調べて妄想膨らましてそごうを叩くのはおかしいです。洋物エロ動画の見過ぎ。 pic.twitter.com/A3b0uIDdCb
— 大石@はてなブログ🎍🎌🗻🐥🍆 (@oishiiringo7) January 5, 2019
そしてパイ投げの広告と対になる形で別のバージョンもあるそうな。
西武の前を通ったら、物議を醸したパイ投げポスターと対になる形で、このポスターが貼られてた。なるほど、抑圧された時代と「私の時代」が対比されるポスターだったのか。なにごとも全体を見ないと本当のことはわからないものだ。 pic.twitter.com/f53AKwQt2z
— 大貫剛 (@ohnuki_tsuyoshi) January 19, 2019
ものごとは色んな方向から見るようにしたいものです。